39) “クールジャパン”についての一考察。

いま、日本のアニメ、マンガ、ゲーム、ファッション(かわいい)などのコンテンツが世界で受けいれられ、イッツ クール、ジャパニーズ クールなどといわれ、ブームに近い現象になっています。この現象は文化の歴史の中で、際立って特異で、ふしぎなものに思われます。
これら軽やかな表現“クールジャパン”のなにが、世界の市民を魅了しているのでしょうか。その因って来たるところを自覚・認識することは、日本文化の本質を考えることになるでしょう。そして本質を知ることは、日本の魅力と可能性をさらにひろげる力になると思います。
まず考えたいのは、これら日本独特の“クールジャパン”を生み出した土壌です。文化は土壌を耕すことから生まれます。“クールジャパン作品”の土壌は1960年代(高度経済成長期)から耕され始め、40?50年かけて成長爛熟し、世界を魅了する今日の“クールジャパン”に育ったと思います。
しかし、じつはその土壌の前に、長い長い日本生活文化の伝統がありました。各時代それぞれに多彩な作品表現が行われ、斬新な意匠・風情・味・批評といった魅力的な土壌が、先達たちによって創られていたのです。“クールジャパン”表現は、日本人先達の血統を受け継いだ「現代の粋(いき)」であり、長年の地道な文化的「草の根」活動の積み重ねから、世界に広がっていったのでしょう。

*“クールジャパン”と私たち:『“クールジャパン”を限定的なものから普遍的なものに』。そのために、私たちNPO PTPLが提唱する”ジャパネスク運動“があります。
“クールジャパン”の一つ一つを個別に訴えるばかりでなく、“クールジャパン”を生み出した日本人の精神基盤の数々を広く、深く訴えることにより、“クールジャパン”の価値観を、世界の人びとの行動様式や生活価値観など生活全般に広げられるレベルに高められるのではないでしょうか。
「ジャパネスク運動」は、国民的規模の運動です。“クールジャパン”を理論化し、訴求効果を高める土台となり、諸外国の人びとを惹き付ける力をもっていると信じます。
手をとりあって、日本の真の繁栄に貢献したいと思います。
語り合い共に立ち上がって、日本の可能性と希望を高めましょう。

企画・制作・運営 : NPO PLANT A TREE PLANT LOVE © 2004-2016 PLANT A TREE, INC.